2024.10.03

牛のバンチングとは?

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初投稿となります。今年より入社いたしました永井佑季です。今回自分は牛のバンチングと呼ばれる行動について書かせていただきます。

 

短い夏が終わり涼しい日々が続いておりますが、農家の方々は暑い夏の時期に牛が牛舎や放牧地で固まるように集まって行動している様子を見たことがあると思います。これは「バンチング」と呼ばれ、牛群を管理していく上で一つの問題です。スペースに無駄ができてしまい、過密によるストレス、飼槽へ向かう回数が減ってしまう等のことにより生産効率が下がってしまうことが考えられます。

 ↑牛が一か所に集まっている様子

なぜ牛は固まるように集まってしまうのか?

バンチングは様々なストレスが原因で起こります。以下に4種類のストレスとその特徴を挙げます。

1:暑熱ストレス

気温やTHI(温湿度指数)が上昇すると牛が集まる。気温が下がると牛が分散する。

2:光の回避

特に暑い日に日陰に集まっている。日没後には集まっていない。また日没後でも、照明のくらい場所で集まっている。

3:新鮮な空気の不足

空気がしっかりと換気されていない。空気の流れが良い場所に集まっている。

4:ハエによる問題

頭を中央に、尻尾を外側に向けて集まっている。ガッティング反応(尻尾を挙げて走る)行動を示す。スラリー、糞尿側に牛がいない。

ストレスを軽減するためには?

1:暑熱ストレス

ファンや水をかけるソーカ―等冷却のための設備を整えることで暑熱ストレスを軽減することができます。新たに取り付けるだけではなく、例えば汚れているファンは最大40%風量が損なわれることもあるので、清掃を行うことでも改善が図れます。

2:光の回避

牛舎内の日差しが入る側に以下のような遮光カーテンを付ける。また、人工照明を清掃することで均等に光が当たるようにする。光の回避は他の暑熱ストレスや換気不足によるストレスに対する反応です。他のストレス要因の改善と併用することでさらに効果が得られます。

↑遮光カーテンの例

3:新鮮な空気の不足

吸気、排気を調節し新鮮な空気が牛舎内に回るようにする。スモークを用いて空気が滞留している部分を確認し改善できるとより良いと思います。

4:ハエが気になる

ハエの個体数をコントロールするため、繁殖場所である濡れてしまい、腐敗した飼料の除去等、施設全体を清潔に保つ。また周辺の草木の駆除やハエの駆除を行うことも重要です。

最後に

以上のことから、牛の行動を観察し原因を考えた上で、適当な方法を用いていくことでバンチングが改善されていきます。上記した通りバンチングが起きているということは、何かしらのストレスを牛群として感じているというサインです。快適な環境を作ることでストレスを軽減し、より良い牛群管理を行っていきましょう!

2024.07.30

子牛のIgG測定②~第一四半期顧客全体評価~

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こんにちは、新人の大澤です。

過去のブログにもある子牛のIgGに関する第二弾となっています。過去のURLを添付いたしますので、こちらもご確認ください

子牛における初乳中免疫グロブリン(IgG)獲得のための吸収効率(AEA)の測定とその要因

今回は、2024年4月からの6月(第一四半期)の顧客全体の評価についてお届けします。
3か月で147頭の子牛のIgGを評価させてもらいました。農場の皆様、ご協力ありがとうございました。

下記に示したグラフのように弊社顧客全体の平均IgG値は33.2g/Lで最大値は78.8g/L、最小値は6.0g/l、中央値は30.3g/Lでした。

次に弊社ではIgG値を4段階で評価しており(詳細は上記ブログ参照)、こちらはその結果となっております。

 

弊社がお客さんに提案しているゴールは、

①25g/L以上を7割以上

②18g/L以上は全頭クリア

です。

また初乳製剤を添加強化される農場においては、高すぎるIgG濃度もコスト面も配慮しようと伝えてもいます。

現在、顧客全体評価として、25g/L以上は全体の68%で、18g/L未満は18%と目標達成にはもう少しかかりそうです。

現在、弊社では移植業務も増えており、農場では黒毛和種の子牛が生まれてきており、今後、ホルスタイン種と黒毛和種を分けて評価していけたらと思います。

今後も、継続的に評価していき哺乳状況を評価とともに、健康な子牛づくりをアシスト出来たらとおもいます。

2024.07.17

アメリカで発生した牛の高病原性鳥インフルエンザについて

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皆様初めまして、2024年4月よりゆうべつ牛群管理サービスに入社した新人の大澤和正です。よろしくお願いします。

今回紹介する内容は2024年3月から注目されている牛の高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)についてです。内容はアメリカ合衆国の米国農務省(USDA)の動植物検疫検査局(APHIS)のデータをもとに「発生状況とUSDAでの取り組み」「牛の症状」「予防、対策」に絞ってお伝えしたいと思います。


  • 発生状況とUSDAの取り組みについて
  • 2024年3月ごろ、アメリカの酪農場の搾乳牛からH5N1型の鳥インフルエンザウイルスが検出したことから始まります。HPAIは基本的に牛から人への感染リスクは低いとされ、接触機会の多い人(農場の従業員など)では感染リスクが高いとされています(人への感染は4例でどれも農場の従業員)。このウイルス自体は哺乳類には高病原性はなく、鳥類に深刻な影響を与えます。アメリカでの発生州は12州(2024年6月時点)で、現在は移動時の抗体検査や、感染牛の移動の制限により新規感染をコントロールしています。
  • では、どのような牛が罹患しやすく、どのような症状が見られるのでしょうか
  • 経産牛でDIM100日以上の牛で発生が多く、「発熱、乳量の低下、乳からの凝固物、反芻時間の低下」が見られます。発熱は初期にみられ一時的であり、反芻時間は経過とともに回復しますが、乳量はもとに戻らないようです。また、乳汁にはウイルスが含まれていることがわかっており、低温殺菌で容易に殺菌できるため、牛乳の安全性に問題ないとされてています。治療は抗炎症薬と電解質の投与が行われています。二次的疾患のリスクのある牛では抗生物質の投与も行われました。

 

  • 発生予防としてできることは何でしょうか
  • 野生動物の侵入を防ぐことがあげられます。HPAIは水鳥などから広がっていくこと知られています。また、鳥以外にも南米のアシカ、キツネなどいくつかの野生の哺乳類からも検出されています。そのため、牛舎内への野生動物の侵入を防ぐことが対策の1つとなりえます。また、人為的な感染を起こさないことです。アメリカでは一人の従業員が複数の農場に勤務することや、同一車両が複数の農場に出入りしていたことにより蔓延してしまったと考察されています。

 

ここまでの情報は弊社で調べた内容の一部となっています。最近も新しいデータが出てきています。今後も情報を更新していき、皆さまに共有出来たらと思っています。また、参考に使用したUSDAのAPHISの牛の高病原性鳥インフルエンザについてのURLを下記に添付しました。良ければ、ご確認ください。

ソース
アメリカ農務省 動植物検疫検査局 牛の高病原性鳥インフルエンザについて
https://www.aphis.usda.gov/livestock-poultry-disease/avian/avian-influenza/hpai-detections/livestock

2023.10.17

とっても楽しそうなラインダンサーCOWS

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一目惚れしちゃったお店のディスプレイ。

2023.10.17

愛しき牛Goods

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ネコチャンと牛ちゃんグッズセンサーは常に敏感です!

老眼ですけど、ボケてますけど見つけちゃいます。

 

クーラーバッグです。折り畳みクーラーバッグ持ってるんですけどね・・・

牛柄となると・・・買っちゃいました!買っちゃいますよねぇ・・・

 

2023.10.17

「久しぶりの対面報告会では、英語での議論が飛び交っており、話を聞く・理解するのが大変だったけど楽しかったとある日」のブログ

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皆さんこんにちは。溝口です

今回このブログでお話する内容は、アマファームという添加剤についてです。
牛はエサを食べる事により牛乳を作ってくれて私たちの元に届けてくれます。その牛乳の元となるエサがとても大事なことは言うまでもありません。
牛のエサには消化できる部分と消化できない部分があり、消化できない部分は食べても栄養とならずに便となって出ていきます。
そして、この”消化”にはとてもたくさんの細菌や真菌(カビ)が関係しています。
このアマファームという添加剤はこの消化できない部分をより少なくするために、菌の活性化を行う添加剤です。

今回はこのアマファームの添加によって違いが出るのかという試験を行った結果を、Fernandoさんに報告して頂きました。写真はその時に撮ったものです。
まだ検証すべき部分もある中で、効果が見えてる結果もありました。
一番は酪農家さんにとって効果が実感できる、これを使っていくことでより利益を作れるかどうかです。
利益の幅・酪農家さんの手間・牛の嗜好性などいろんな面から判断していく必要がありそうですね。

大変な世の中の情勢が続きながらも少しずつ緩和されていき、久しぶりに実現した対面での報告会・討論会に参加させて頂けたことは
新しい知識を身に着けるとてもいい機会となりました。
入社してからもしばらくは情勢の影響もあり対面の形で参加させて頂ける機会はあまりなかったので、
これからもこのような機会が増えていき、その場の盛り上がりや雰囲気を感じながら新しい知識などを取り入れる場面が増えるといいなと感じた一日でした。

これを見て下さっているそこのあなたともこのような勉強会や報告会でお会いする機会があるかも?
そのような日が来るのを楽しみにしていますね!

それではまた、次のブログでお会いしましょう

ゆうべつ牛群管理サービス 溝口でした。

北海道紋別郡湧別町芭露450-3

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