2024.12.11

サシバエの問題について その1

  • facebook
  • twitter

サシバエによりフロリダでは年間3600万ドル、アメリカ全土で7億~10億ドルの損害があると言われています。日本の酪農家においても問題となっています。

サシバエによる問題としては、吸血によりストレスや感染病を伝播し、ストレスや採食の妨げ、牛群の密集により乳量が低下し、大量に発生すると貧血に陥る可能性もあります。

 

サシバエとは?

雌雄ともに吸血を行い、雌は10~14日で卵から産卵が行えるようになり、通常10分以内の新鮮な糞便に産卵。幼虫は糞尿の中で生存します。冬は蛹の状態で過ごします。また、一匹当たり20回の吸血を一日に行い、一回に付き1.5mgの血液を吸血することが分かっており、さらに、フィラリアや黄色ブドウ球菌、BLVなどを媒介するといわれています。

 

↑吸血するための口の形状が特徴

 

サシバエの好む環境

子牛や牛の餌場、飼料貯蔵庫、糞尿、湿った寝藁、サイレージなどの水分の多い飼料、またコンクリート上の糞便等の湿って動かない場所を好みます。また、成虫は草の影で休みます。

 

モニタリング方法

サシバエはどのくらいの数から問題となるのでしょうか?現在、乳牛では、一頭当たり100匹以上、肉牛では、200匹以上から生産活動に影響を与えるといわれています。
実際に農場にはどの程度のハエがいるのでしょうか。調べる方法は以下のようになります。
まずは、休んでいる牛を見つけ片側にいるハエの数をカウントしましょう。

1:A,B,Cのどれかに25~50匹

2:AとB、BとC のどちらかに100~125匹

3:A,B,Cを合わせて200から350匹

4:A,B,C合わせて500匹以上

片側に50匹以上が基準となりますので無作為に10頭程選びカウントしてみてください。

また、牛が集まり行動している、皮膚をなめる、ピクピクしている、尻尾を振る、急に走り出す等の行動も基準になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北海道紋別郡湧別町芭露450-3

pagetop