2022.03.28

近交係数を考える

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繁殖担当者との会話の中で近交に関する話題が最近あった
使用できる種雄牛の血統が非常に近く、近交係数は上がる一方だと

近交の問題は、
遺伝子の近いもの同士を交配することで、潜在する有害形質が発現して集団(牛群)の生産や健康に負の影響を与える
”近交弱勢”を引き起こすことにある
報告によれば(Zoetis Genetics資料から)

      • 近交係数が1%上昇は、相対的な純利益として22ドル低下する
      • その1%の上昇は、①乳量が390ポンド低下、乳脂肪が13ポンド低下、乳タンパクが12ポンド低下
      • 初産分娩月齢が0.5日延
      • 生産寿命が6日短縮
      • 生涯搾乳日数が5日間短縮

とある。

ゲノムテスト(CLARIFIDE®)の評価値の中に2つの近交に関するものがある

 

2つの指標を見比べてみる

新しく生まれた牛のInd Inbrdは徐々に上昇し、もっとも新しい成績では6~13%のバラツキがある。最近1年間で最低値は2%以上も上昇した

次のグラフは、それぞれの娘牛の値を推定したものであり、緩やかではあるが上昇傾向にあり、10%前後に集まっていく状況が見て取れる

 

個体のこうした近交に関する評価値も選抜の際には考慮すべきであり、もし同一なGNM$やGDWP$であるなら、Ind InbrdやFut Inbrdの低いものを選ぶべきである

 

 

 

北海道紋別郡湧別町芭露450-3

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