新生子牛の健康管理において、皆さんは”初乳の重要性”をすでに理解されていることと思います
初乳は母牛から受け継いだIgG(免疫グロブリン)を豊富に含み、
それを飲むことで新生子牛はその後病原体と戦うための免疫力を獲得できるわけです
どの程度IgGを獲得できたかがその後の生存性と関連し、
不十分な子牛は十分な子牛よりも生き残れる割合が低いことも分かっています
初乳給与に成功したかどうかを測定する方法として、出生後の子牛の血清蛋白濃度があります
私たちも日常的にお客様の子牛の血液を採取して評価を行っていますが、
血清蛋白濃度が5.2g/dl以上の子牛が90%以上であることを、”初乳給与のゴール”としています
しかしこの蛋白濃度もIgGの間接的な評価でしかなく、やはりIgG自体を測定する、IgG濃度が1000㎎/dl以上であることが
ゴールドスタンダードになります
弊社ではRID(放射免疫拡散法)を使ってIgG測定を始めました
血清蛋白では正しく評価できなかった初乳給与の評価を現場データから考えてみます
本当に初乳が問題であるかどうか?下のグラフは屈折計で測定された血清蛋白濃度とRIDで測定されたIgG濃度の関連性を示しています
IgG TP